「両足を持たずに生まれた」高校生レスラーが州大会で優勝
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アメリカ・バージニア州在住の高校生、アドニス・ラティモアさん。右足、左足の一部、右手の一部がない状態で生まれたという彼は、レスリング部に所属し、選手として活躍中。 【動画】父も感動!両足を持たずに生まれたアドニスさんが「優勝した瞬間」
アドニスさんが競技を始めたのは小学生の頃。父親が地元のレスリングクラブの広告を見つけ、練習に彼を連れていったことがきっかけだったそう。
次第にアドニスさんもレスリングに夢中になり、続けたいと思うようになったのだとか。 アドニスさんはレスリングを続けてきた理由について、<Good Morning America>にこうコメント。 「初めて練習して以来、ずっとレスリングを続けています。時には外見を批判する人もいましたが、否定的な意見や疑念に負けず、意欲を失わずにここまでやってきました」 これまでもさまざまな大会に出場してきたアドニスさん。
しかし、高校2年生の時にパンデミックに見舞われ、地域大会がすべて中止に。苦境に立たされたものの、目の前の練習に集中し、諦めようと思ったことはなかったそう。
そして今年3月、最終学年での大会となるバージニア州クラス6・106ポンド(48キログラム)級の試合に出場。着々と勝ち上がった彼は決勝でも3分間集中し、アドニスさんは2022年の州チャンピオンに!
「今までは客席やビデオで、何度も決勝戦を見てきました。実際に優勝して、それがリアルな感覚になったんです」 レスリングを始めるきっかけを与えてくれた父ジェロルドさんは、試合後すぐにマットの上に駆け上がり、息子とハグ。
ジェロルドさんは、そのときの様子についてこう話している。 「周りからの懐疑的な視線に反して、彼はそれをやり遂げました。私たちがマット上で抱き合っているとき、私はアドニスに何度も『信じてる』と言いました」
今後アドニスさんは、レスリングを続けながらコンピューターサイエンスの学位を取得するために大学へ進学予定。 彼は今回の優勝までの道のりを通して、他の学生アスリートたちがどんなことでも楽しんで、情熱を持って取り組めるよう、刺激を与える存在になりたいと話している。