アブドゥルラシド・サデュラエフ(ロシア)がルーマニアへの入国を拒否される

 ルーマニアの首都ブカレストで開催されている2024年欧州選手権に出場予定だった男子フリースタイル97kg級のアブドゥルラシド・サデュラエフ(AIN=ロシア)が、ブカレスト空港で入国を拒否され、大会に出場できないことになった。入国拒否の理由は説明されていない。  オリンピック3連覇を目指す同選手は、AIN=ロシア・チームのキャプテン。昨年の世界選手権は負傷で途中棄権し、パリ・オリンピックの出場枠はまだ手にしていない。欧州選手権にエントリーし、認められていた。  ロシア・レスリング連盟のミハイル・マミアシビリ会長は「サデュラエフはブカレスト空港で入国を拒否された。私たちは欧州選手権の組織委員会に連絡したが、税関の前では無力だった。サドゥラエフを入国させないと決めた警官らによると、サデュラエフののビザに疑問を抱いていたという。この決定には少し奇妙な点があります。このビザでルーマニアに到着する前に取得し、スペインを経由してブカレストへ向かったが、スペインでは何も質問されず、ブカレストへ向かえた」と説明した。  空港では大会組織委員会から全面的なサポートを受け、必要な確認や書類もすべて提出して、約2時間半にわたって交渉したが、入国を許可されまなかったという。サデュラエフはあきらめてロシアに向かっているという。

またも繰り返されたイランのイスラエルとの対戦拒否

 クロアチア・ザグレブで行われた「ザグレブ・オープン」の男子フリースタイル86kg級で、イラン選手がイスラエル選手との対戦を避けるため試合を棄権した状況が起こった。  同級は、抽選の結果、イランのハディ・ヴァファイプールが1回戦でスイス選手との対戦で、勝てばイスラエル選手が相手。VAFAEIPOURは計量せず、失格となった。  イランは「体重オーバー」と説明したが、同国の常套手段。イラン政府の方針として、イラン選手がイスラエル選手と対戦しないという根深い問題は、長い間、スポーツ界の問題として存在するが、計量のあるレスリングでは、体重規定を満たしていなければ出場できないのは当然。2022年世界選手権でも同様なことがあったが、問題とすることはできなかった。  柔道では、イスラエル選手との対戦を巡って国から出場辞退するよう圧力をかけられていたことを明らかにしたイラン選手がいて、国からの制裁を恐れて亡命。国際柔道連盟はイランを4年間の資格停止処分を下した。同選手はモンゴルに国籍を変え(現在はアゼルバイジャン国籍)、その後、棄権した相手のイスラエル選手と闘っている。

IOCがロシアとべラルーシのパリ・オリンピック参加を容認

国際オリンピック委員会(IOC)は12月8日、オンラインで臨時理事会を開き、ロシアとベラルーシ両国の選手について個人の中立選手(AIN)として来夏のパリ・オリンピックへの参加を容認することを決めた。  これに対し、ウクライナのビドニー青年スポーツ相代行はフェイスブックで声明を発表し「無責任な決定を強く非難する」と述べた。同国のパリ・オリンピック参加については、ウクライナのスポーツ界や政治指導者と協議した上で決定するという。  IOCは、ロシア、ベラルーシの国歌や国旗の使用を禁じ、団体競技での出場は認めず、積極的に侵攻を支持する選手、軍や治安当局の所属選手も対象外とすることも発表した。政府関係者をお燐肥区に招待しないことも決めた。  現時点で出場資格を得た選手は、世界各国・地域の4600人いるが、そのうちロシアは8人、ベラルーシは3人のみ。AINの出場は「ごく限られた数」になる見通し。  レスリングでは、ロシアが男子フリースタイル57kg級のザヴール・ウグエフ、65kg級のシャミル・マメドフ、74kg級のザウルベク・シダコフ、125kg級のアブドゥラ・クルバノフの4選手、ベラルーシが男子グレコローマン97kg級のアブベーカー・ハスラハノフと女子53kg級のバネサ・カラジンスカヤの計6選手が出場枠を獲得している。

米国選手の報奨金が設立以来、500万ドル(約7億4000万円)へ

 米国レスリング協会は、米国レスリング財団の「ライブ・ザ・ドリーム」は、2009 年の設立以来、500万ドル(約7億4000万円)以上のボーナスを支払っている報じた。  この基金は、寄付のほか、米国レスリング協会と全米オリンピック委員会からの支援によって支えられておりり、オリンピック(優勝25万ドル=約3700万円、2位5万ドル、3位2万5000ドル)と世界選手権(優勝5万ドル、2位2万5000ドル、3位1万5000ドル)が選手への報奨金として授与される。  これまでで最高の報奨金獲得選手は、オリンピック1度、世界選手権6度優勝のジョーダン・バローズ(米国)で、59 万5000ドル(約8806万円)。他に、オリンピック・チャンピオンであり3度の世界チャンピオンであるカイル・スナイダーが53万ドル、ヘレン・マルーリスが48万ドル、デビッド・テイラーが42万5千ドルで続いている。

ロシアの最強共和国決定戦はダゲスタンが勝利

 ロシアで最もレスリングが盛んで強い2地域、ダゲスタン共和国と北オセアチア共和国の対抗戦が11月3日にモスクワで行われ、ダゲスタン共和国が7-3で勝利。長い間待ち望まれていたロシア・レスリング界最強同士の闘いは、ダゲスタン共和国が強さを見せた。  ダゲスタン共和国は97kg級のアブデラシド・サデュラエフ、と北オセアチア共和国は74kg級のザウルベク・シダコフの2021年東京オリンピック王者を手術(サデュラエフ)と負傷の治療(シダコフ)欠いたが、あとは現在考えられるベストメンバーでの対戦。  会場のディナモ・バレーボール・アリーナは満員の観客で埋まり、関心の高さをうかがわせた。 57kg級 ザウル・ウグエフ(ダゲスタン)○[TS=11-0]●アルチョム・ゴバエフ61kg級 アバスガジ・マゴメドフ(ダゲスタン)○[F=8-2]●チェルメン・タヴィトフ65kg級 イブラギム・イブラギモフ(ダゲスタン)○[TS=10-0]●ジャンブラット・キジノフ70kg級 クルバン・シラエフ(ダゲスタン)○[5-2]●デビッド・バエフ74kg級 チェルメン・ワリエフ(北オセアチア)○[3-3]●マゴメダビブ・カディマゴメドフ79kg級 タイムラズ・サルカザノフ(北オセアチア)○[4-0]●アフメド・ウスマノフ86kg級 アルトゥール・ナイフォノフ(北オセアチア)○[3-0]●ジャブライル・シャピエフ92kg級 マゴメド・クルバノフ(ダゲスタン)○[7-4]●バティルベク・ツァクロフ97kg級 アリハン・ザブライロフ(ダゲスタン)○[6-0]●セルゲイ・コジレフ125kg級 アブドゥラ・クルバノフ(ダゲスタン)○[3-1]●アレン・フブロフ ※TS=テクニカルスペリオリティ

ロシア・男子フリースタイルのカジムラト・ガツァロフ監督「2年間のブランクにもかかわらず、選手たちはいい結果を示した」

 ベオグラードで開催されたプレオリンピック世界選手権で、ロシアのフリースタイルレスラーは4つのオリンピックライセンスと4つのメダルを獲得した。ザウルベク・シダコフとアフメド・ウスマノフが世界チャンピオンとなり、アバスガジ・マゴメドフが銀メダル、シャミル・マメドフが銅メダルを獲得した。 ロシアのフリースタイルレスリングチームのヘッドコーチ、カジムラト・ガツァロフ氏は、WRESTRUS.RU特派員ティグラン・アヴァニアンに対し、スピーチの結果を総括した。 — 私たちの連盟の会長、ミハイル・ゲラジエヴィッチ・マミアシュヴィリに特に感謝します。彼は私たちがここでパフォーマンスを行えるように素晴らしい仕事をしてくれました。 長い間、私たちは暗闇の中にいて、パフォーマンスを発揮できるかどうかもわかりませんでしたが、何はともあれ、単純な2年間で、彼らは良い結果を示しました。 6 つのうち、金、銀、銅の 4 つのライセンスを持っています。 もちろん、取り組むべきことはありますが、結論から言えば、チームは良いパフォーマンスを見せたと言えます。 —97kg級と86kg級までの階級で切符を獲得することが残っています。 サーデュラエフは世界選手権の前に怪我をしていましたか? — アブドゥルラシド・サーデュラエフの怪我は彼を悩ませたが、パフォーマンスができないほどではなかったが、ここですべてが悪化した。 彼はモスクワ行きの次の飛行機に乗り、検査結果は近い将来分かるだろう。 もちろんライトヘビー級では内部競争もあり、オリンピックへの切符を手に入れることは間違いありません。 そしてラシッドさんへ – 早い回復を願っています。 ――アルスラン・バガエフ(体重86kg)の敗因は何でしょうか? ――激しさという点では、公認世界選手権に匹敵するトーナメントは一つもありません。 バガエフに勝ったアザマト・ダウレトベコフははるかに経験豊富で、マットの上ではより自信を持っているように見えた。 ポテンシャルの点では、彼はそれよりも劣っていませんし、おそらくそれ以上です – しかし、特にここで彼は経験が不足していました。

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2024年パリ・オリンピック国別出場枠獲得数(2023年世界選手権終了現在)

日本が10枠で最多…パリ・オリンピック国別出場枠 10枠 日本(男子フリースタイル57・74kg級、女子50・53・57・62・68・76kg級、男子グレコローマン60・77kg級) 7枠 米国(男子フリースタイル74・86・97・125kg級、女子50・57・76kg級)   イラン(男子フリースタイル65・86kg・125kg級、男子グレコローマン60・67・97・130kg級) 6枠 トルコ(男子フリースタイル97・125kg級、女子50・68kg、男子グレコローマン87・130kg級) 5枠 キルギス(女子62・76kg級, 男子グレコローマン60・67・77kg級) 4枠 アルメニア(男子フリースタイル57・65kg級、男子グレコローマン77・97kg級)   キューバ(女子76kg級、男子グレコローマン67・97・130kg級)   AIN=ロシア(男子フリースタイル57・65・74・125kg級 3枠 アゼルバイジャン(男子フリースタイル97kg級、男子グレコローマン67・77kg級)   セルビア(男子フリースタイル57・74kg級、男子グレコローマン67kg級)   ウズベキスタン(男子フリースタイル86kg級, 男子グレコローマン60・77kg級)   中国(女子50kg級、男子グレコローマン60・130kg級) 2枠 AIN=ベラルーシ(女子53kg級、男子グレコローマン97kg級)   ジョージア(男子フリースタイル97・125kg級)   ハンガリー(男子フリースタイル65・87kg級)   カザフスタン(男子フリースタイル86kg級、男子グレコローマン87kg級)   モルドバ(女子57・68kg級)   モンゴル(女子50・68kg級)   ウクライナ(女子62kg級、男子グレコローマン87kg級) 1枠 アルバニア(男子フリースタイル57kg級)   バーレーン(男子フリースタイル97kg級)   ブルガリア(男子グレコローマン87kg級)   コロンビア(女子76kg級)   チェコ(男子グレコローマン97kg級)   エクアドル(女子53kg級)   エジプト(男子グレコローマン130kg級)   フランス(女子68kg級)   ドイツ(女子62kg級)   ギリシャ(男子フリースタイル74kg級)   ナイジェリア(女子57kg級)   ノルウェー(女子62kg級)   ポーランド(女子57kg級)   プエルトリコ(男子フリースタイル65kg)   サンマリノ(男子フリースタイル86 kg)   スウェーデン(女子53kg級)   UWW=インド(女子53kg級)

カジムラト・ガツァロフ(ロシア監督)「ロシアなしでは世界舞台ではまったく面白くない」

ロシアのフリースタイル レスリング チームのヘッド コーチ、カジムラト ガツァロフは、ウェブサイト「This is the Caucasus」のインタビューで、チームが世界選手権で活躍し、パリオリンピックへの出場を希望していると自信を表明した。 –ワールドカップに出場する代表チームの最終構成にどれくらい近づいていますか? 10階級のうち8階級がすでに決定しており、これらはロシアのチャンピオンである。まだ2件対応中です。ザウルベク・シダコフは、チェルメン・ワリエフ(74kg)、アブドゥルラシド・サーデュラエフ、アリハン・ザブライロフ(97kg)と世界選手権への切符を争うことになる。シダコフとサーデュラエフはオリンピックチャンピオンであり、各階級のリーダーであるが、客観的な理由で国内選手権を逃し、ワリエフとザブライロフはそこでチャンピオンになった。私たちは最終的に、チャーメンとアリカンが優れているのは指導者がいない場合にのみなのか、それとも指導者に代わるのに十分な強さを持っているのかを明らかにする必要があります。 サーデュラエフは私たちの戦車です。本当に移転される可能性はあるのでしょうか? サーデュラエフは長い間議論の余地のない指導者でしたが、実際には2年間発言しませんでした。東京での勝利に続き、最近のコモンウェルスカップが本格的なスタートとなったが、準決勝ではセルゲイ・コジレフが彼に対して激しい抵抗を見せた。オリンピック以来、サーデュラエフを動かす準備ができた、若くて飢えた力士たちが東京に現れた。今ではアブドゥルラシッド自身もそれを知っています。彼には長い間、代表チーム内に競争相手がいなかった。今、彼らは現れました – これはアブドゥルラシド自身とチーム全体の両方に利益をもたらすでしょう。 私たちは間違いなくワールドカップに行くつもりですか、それとも最後の瞬間に彼らは私たちを拒否することができますか? 私たちが行く可能性は 95% です。一部の国は反対していますが、ネナド・ラロビッチ(ユナイテッド・ワールド・レスリング会長)は私たちの側にいます。ロシアはレスリング強国の一つであり、私たちが世界の舞台に立つことは単純に面白くありません。私がこれを言うのは、私がロシアチームを率いているからではありません。フリースタイルプロレスを理解している一般のアメリカ人ファンでも、きっと私の言葉を繰り返すだろう。 しかし、制裁は制裁です。私たちがオリンピックに参加できない可能性はどれくらいですか? これだけは言っておきますが、ワールドカップへの出場が許可されれば、これは良い兆候です。結局のところ、オリンピックのライセンスはこの選手権でプレーされます。 –コーチになれたらいいなと思ったのはいつですか? 代表チームを率いることはおろか、コーチになることも考えたことはありませんでした。しかし、彼らがそれを申し出たとき、それがどれほど名誉なことであるかに気づきました。どうすれば拒否できますか? 私はオリンピックで私たちの国旗が掲げられることを夢見ています。名目上は中立にしておきますが、誰が誰を騙そうとしているのでしょうか?誰もが誰と戦うのかを完全に理解しています。選手たちに伝えたいことがある。今、私は自分の居場所にいると思います。 –あなたの世代のレスラーは現代のレスラーとどう違いますか? —現代のコーチは昔ながらのコーチとはやり方が違うことに気づき始めました。しかし、それはすべて指導者次第です。コーチはどのようなアプローチをし、生徒はどのような葛藤を抱えているのか。私たちは戦略的に考えること、攻撃を組み合わせること、一連のトリックを実行すること、下調べをすることを教えられました。現在、アスリートは

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スウェーデンがU20世界選手権(ヨルダン)不参加へ

 スウェーデン・レスリング協会は7月31日、開催場所がポーランド・ワルシャワからヨルダン・アンマンに変更となったU20世界選手権(8月14~20日)に参加しないことをホームページで発表した。ヨルダンにおけるスウェーデン人の治安への不安を理由としている。 オリンピック専門サイト「inside the games」によると、スウェーデン国内の一部でイスラム教を冒とくする行動が発生しており、ヨルダンをはじめとするイスラム教の国がスウェーデンを非難。イラク・バグダッドのスウェーデン大使館が放火されるなどの事件が起きているという。

2023年Polyák Imre & Varga János Memorial(女子)

(2023年7月13~16日、ハンガリー・ブダペスト) 女子  【50kg級】 ▼決勝 Sarah Hildebrandt(米国)○[4-2]●Ziqi Feng(中国) ▼3位決定戦 Otgonjargal Dolgorjav(モンゴル)○[Tフォール、16-5]●Nadezhda Sokolova(AIN) Miesinnei Mercy Genesis(ナイジェリア)○[不戦勝=負傷]●Jiang Zhu(中国) ---------------------------------------- 【53kg級】 ▼決勝 Bolortuya Bat Ochir(モンゴル)○[不戦勝=負傷]●Yamileth Yepez Guzman(エクアドル) ▼3位決定戦 Diana

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